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エンジニアリングマネージャーのしごと

作成日: 2023-05-25T05:55:00.000Z

最終更新: 2024-08-07T13:14:00.000Z

要点

  • エンジニアリングマネジメントの軸はピープルマネジメント
    • テックリードやプロダクトマネージャなど、似たようなロールがあり、組織やチームによって関与の度合いは異なる
  • 稼働率100%は問題が拡大する恐れあり
    • マネージャは忙しい、突発的に仕事が割り込んでくる
    • いつも忙しく捕まらない・チームを冷静に観察できていない = 問題の検知が遅れる
    • キャパシティに余裕を持たせる戦略が必要
      • 自分自身を整理する必要がある
        • 必要な時に簡単に情報を見返せるようにする
        • 記憶に頼る情報はなるべく少なくする
        • 本当に大事なことにだけ脳のリソースを割けるようにしておく
        • 他人を管理するためにはまず自分のことを管理できるようになる必要がある
        • ツールをうまく使う
  • マネジメントしているチームのアウトプットに対して最終的な責任を持つ
  • マネージメントの仕事の分類
    • 情報収集
      • 意思決定の土台になる。
    • 意思決定
    • ナッジング
      • 議論に対して自分の観点を提供して、決定に影響を与える
        • 例:1on1でアドバイスをする
    • ロールモデル
      • 物事をきちんと実行し、いうべきことを言う。これを実例で示す。
        • 例:社内勉強会で率先して発表する
  • 移譲
    • なんでも自分でやることは無理なので、他の人へ移譲していく

    • 説明責任は移譲できない。移譲できるのは実行責任まで。

    • 人ごと・タスクごとに段階がある

      代替テキスト

    • やること

      • 相手にとってチャレンジになるくらい移譲する
      • タスクの重要性に応じて適切なコントロールは持ち続けること
    • やってはいけないこと

      • 丸投げ
      • やり方が自分と同じであることを期待すること
      • 渡したタスクを取り返すこと
  • マネージャは不安が多い
    • ある程度割り切りは必要
    • 全てをコントロールすることはできない
      • コントロールできるものとできないものを分離して整理する
        • コントロールできることは心配する
        • できないことは心配しない(心配しても仕方がないことは考えない)
        • ある程度できるものは内部ゴールを設定してベストを尽くす
  • スタッフの要求を考える
    • スタッフの要求を満たせるように多くの機械を作るのはマネージャとしての責任
    • 学習者に対する支援
      • 支援があれば達成できるタスクを与えること
      • 段階的な成長機会を刻んでいく
  • 1on1をうまく使いこなす
    • キャリアの話、プロジェクト、プロダクト、目標、etc話すことが多い
    • 1ヶ月に1回のような頻度は避ける
  • 転職できるぐらいに人を訓練し、転職したいと思わないくらいに厚遇せよ
  • マネージャはスタッフのために存在する

Q&A

  • EMは技術に強みがないといけない?
    • 技術的な話は避けられないので、話が通じないとなると難しいと思われるが、飛び抜けている必要もない。技術的な意思決定はテックリードのようなロールが責任を持つでも良い。コーチングやキャリアデベロップのような技術以外に提供するものがたくさんある。
  • EMのキャリアパス
    • 絶対にラダーを上げる必要はない。自分がどうなりたいのかを考えてやれば良い。
    • 何が偉いとかはない。役割が違うだけ。
  • EM,PM,PdM,テックリードの責任分界点
    • 社内で定義をしておくとよい。
  • EMのアンチパターン
    • PJデリバリーの責任と、ピープルの責任を両方持たせること
      • (プロジェクトデリバリーとは、プロジェクトに関する計画をしっかりと立てて相応しい人材を適材適所に配置し、プロジェクト全体の仕上げまで指揮する現場監督のような仕事です。)
    • デリバリーをシニアやプリンシパル、テックリードなどにやってもらう
  • 厚遇に給料以外の手段は存在する?
    • 市場価値が上がればどうしても引く手数多になってしまうし、適正価格というものがあるため、適切な給与は必要。
    • やりたいことをやれる環境にする。理解をする。
  • プレイングマネージャーとなっているEMについて
    • 中途半端にならないようにする
    • プライマリーロールをちゃんと意識しましょう
    • どちらのロールで話をしているのか、受け手を混乱させないようにする

感想

  • 他人のキャリアに多少なりとも責任を伴う立場になるため、まずは自立をしなければいけない。他人を管理する前に、大前提自分のことを管理できるようになる。
  • 管理されるスタッフ側もマネージャの仕事を理解し、寄り添い合うことが大事だと思う。最終的な責任はマネージャにあるかもしれないが、大前提協力的で相互にリスペクトがある関係の上にしか成り立たない責任もあると思う。
  • アンチパターンのデリバリーとピープルを兼任せざるを得なくなることが多い気がするし、それを他の人に立ってもらうと言うことも現実的に厳しいことが多い気がする。結局どうしようもないのか。